2011年11月18日

自社製品を好きになる、それは恋愛に似ている

自社製品が大好きそうな企業とそうではなさそうな企業がある。恋愛に似たものを感じる。

私が在籍していた企業の 1つでは多くの人が自社製品をほめていた。自社製品が好きなのだなと分かった。
他のある企業では自社製品に文句を言う人が多かった。聞いていると暗い気分になった。

「好きなほうが幸せだよな。でもなぜ好きになれないのだろう」と考えていた。
が、なかなか答えが出なかった。(何年も!)
ところが先日思いがけないところで気が付かせていただいた。

今年の 5月 28日に、マイクロソフトの西脇資哲氏による「ITエバンジェリスト養成講座3」を受講した。
冒頭、エバンジェリストとはどんな仕事か?というところ。
「『いいな』と思ってもらわなければならないから、好きな製品しかしゃべりません」という。
ではそうではない製品は?と当たり前の質問が浮かぶ。
「使い込みます。そうすると良いところもそうでないところも見えてくるけれど、『かわいいじゃないか』と思えるようになるんです」

なるほど!
これってまさに恋愛に似ているじゃないか。
付き合えば付き合うほど色々な面が見えてくる。いいなと思うところも、えっ!と思うようなところも。。
でも結局は「やっぱり、かわいいじゃん」に落ち着く。
(男性目線で書いてしまったけれど、女性から見ると「かっこいいじゃん」になるのだろうか?)
一緒にいるからこそ多くの面が見えてくる。
色々な問題を乗り越えるからこそもっと多くの面が見えてくる。

それで振り返ると、はじめの自社製品が大好きな企業のこと。
製品は医療器械なので普段自分で使うことはできないが、お客様に説明するため使い方を練習していた。
デモンストレーションや説明できない製品は売ることが許可されなかった。
お客様や営業担当者の現場の声を反映して、常に改善されていた。
それを反映した部品の不具合・改善・バージョンアップ情報も回覧されていた。
お客様先にも工具セットを常に持ち歩いて、その場で修理できるようにしていた。
汚いところからきれいな製品は作れないと、工場の工具も機械も常にきれいにしていた。
同様にオフィスも常に整理整頓され、机の上に置いて帰ってよいものは電話機だけだった。
製品と向き合う機会が多く、製品とそれを取り巻く環境を大事にする土壌があったからこそ、自社製品に自信を持ち、大好きになれたのではないかな。

(上記企業の話は何年も前のことなので過去形で記述しました。)

今日の気分 (^o^)



posted by 中田智玄 at 17:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月15日

人の社会における保存則を考えてみる その心は「実現できる方法を考えよう」

自然現象と人の社会は比較されることがある。
自然界に保存則があるならば、人の社会にも保存則がありそうだ。

子供のころ、「質量保存の法則」と「エネルギー保存の法則」というものを習った。

化学変化の前後で質量の総和は変わらない、というのが質量保存の法則。例えば水を電気分解して酸素と水素に分けても、質量は元の水と変わらない。
エネルギーは姿を変えるが、その前後で総和は変わらない、というのがエネルギー保存の法則。例えば高いところにある(位置エネルギーを持つ)物を落とせば、位置エネルギーを失う分速度が増し、運動エネルギーに変わる。
(なんて大雑把な)

そして、アインシュタインの特殊相対性理論に示された (一部で?) 有名な次の式により 2つの保存則は統合された。すなわち、質量とエネルギーの総和が保存されるとされた。

E=mc2

人の社会において、何かを得るために必要なものにも保存則が成り立つと思ったりする。
色々な解釈があろうが、大きく影響するであろうものとして次の 5点を提唱する。
(勝手に)

  • 金 (かね)
  • 時間
  • 技術

そして、これらのバランスをとるのはアイデアである。
アイデアは、質量保存の法則でいうと化学変化に当たるだろうか。

人海戦術(人)か、機材を投入する(物)か、どこかに委託する(金)か、時間を掛けるか、新技術を導入するか、、、

「アイデアさえ搾り出せれば、実現できる方法はいくらでもある」
「できない理由は言うのをやめよう」

と言いたいわけで。

今日の気分 (-o-)

posted by 中田智玄 at 18:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月11日

私がプッチンプリンの法則に逆らいたい理由

「プッチンプリンの法則」をご存知だろうか?
学術的な言葉でもなかろうし、広辞苑にも載っていないだろう。

プッチンプリンを作るときは、容器にまず蜜を入れ、あとからプリンを注ぐ。
すると、出すときはプリンから出てくるため、皿に逆さに乗せると蜜が上に載る。
エレベーターに乗るときは、最後に入れば最初に出られるということ。うまい命名である。

久しぶりにこれを思い出したのは今日の昼。
とあるコンビニエンスストアでは、ビニール袋に欲しいパンを詰めてレジで会計するシステムがある。
食べたい順番に詰めたらば、デザート系のパンを最後に入れることになった。
食べるとき、最初に手に取ったのはデザート系、後からフランクフルトを食べることになってしまった。
残念。プッチンプリンの法則には逆らえなかった。

ところで、
物流の世界では「先入れ先出し法」と「後入れ先出し法」があると教わった。後者は「プッチンプリンの法則」のようなものなのだろう。在庫期間をある範囲に抑えるためには「先入れ先出し法」が有利である。

  • 先入れ先出し法:仕入れた順番に出荷する
  • 後入れ先出し法:最後に仕入れたものから出荷する
「先にお並びになった方からどうぞ」というレジやATMも「先入れ先出し法」である。これが「プッチンプリンの法則」だったら絶対に多くの客が (最後に並んだ人を除いて) 怒り出す。
オーストラリアのとあるスーパーマーケットですばらしいシステムを見たことがある。購入点数の少ない (たとえばガムひとつ) 客用のレジが別になっていたのである。これはたくさん購入する客にも1点のみ購入する客にもメリットがあると思う。
  • 1点のみ購入する客にとって:たくさんレジに通すのを待つ間いらいらすることがなくなる。
  • たくさん購入する客にとって:1点のみ購入する場合でもレジスターやかごや挨拶という事前・事後の作業が発生する (プロジェクトでいう「段取り」)。この1点だけのための段取りにいらいらすることがなくなる。
レジを分けるという方法はすばらしい解決だと思うのだが、20年以上前にオーストラリアで見て以降私の身近 (国内) で採用された例を見たことがない。

プリンターのキューも当然「先入れ先出し」である。プリンターも複数台ある場合、少量用・大量用と使い分けることが考えられる。社内では大量のプリントが必要なときだけ電源を入れて使用するプリンターがあり、タスクを分散させている。他のプリンターが使用できなくなった場合のバックアップも兼ねている。
プリンター同士で通信して自動的にタスクを分散するという手法が考えられるのかもしれないが、これを行うと私のプリントがどのプリンターに出力されるのかさまよわなくてはならないので却下である。

今日の気分 (@_@)

タグ:法則 物流
posted by 中田智玄 at 13:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする